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業界動向・経営

2026年9月の貿易収支は5,365億円の赤字で5カ月連続|輸出+16.7%も季節調整後は7カ月ぶり減、町工場は「前年比の好況」と「足元の一服」を分けて読む

財務省が2026年10月21日に公表した9月の貿易統計(速報)によると、輸出額は10兆9,723億円で前年同月比16.7%増、13カ月連続の増加となった。輸入額は11兆5,088億円で同18.9%増(8カ月連続増)。差し引きの貿易収支は5,365億円の赤字で、5カ月連続の赤字である。

伸びたのは半導体関連、ただし勢いには一服感

輸出の増加をけん引したのは、半導体等電子部品(49.4%増)、半導体等製造装置(43.9%増)、自動車(15.1%増)である。AI関連の需要が引き続き輸出を支えている。

一方、大和総研の分析によると、季節調整値で見た輸出額は前月比1.1%減と7カ月ぶりに減少し、輸出数量も前月比0.7%減と2カ月連続で減った。数量の減少には非鉄金属・鉄鋼・バス・トラックなどが寄与した。前年比の大きな伸びと、足元の月ごとの動きとでは印象がかなり違う。同社は先行きの輸出数量を「横ばい圏」と見ている。

輸入側では原粗油が51.1%増、液化天然ガスが39.2%増と、中東情勢を背景にしたエネルギー価格の高止まりが赤字を押し広げている。

町工場にとっての意味

前月(8月)に続き、輸出の伸びを輸入燃料の値上がりが上回る構図が続いている。町工場が読むべきポイントは二つある。

一つはコスト(C)だ。原油・LNGの輸入額の伸びは、数カ月遅れで電気料金や樹脂・塗料・輸送費に波及しやすい。見積もりの前提となる電力単価や材料単価を、年末に向けてもう一度点検しておきたい。価格交渉の際には、こうした公的統計の数字が説得材料になる。

もう一つは受注の先行きだ。半導体製造装置の輸出は大きく伸びているが、季節調整後の数量は2カ月続けて減っている。装置・部品関連の仕事が多い工場ほど、「前年比の好況」と「足元の一服」を分けて読み、設備投資や人員増の判断を急ぎすぎないことが大切である。

出典

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