帝国データバンクは2026年10月23日、政府の成長戦略「100億宣言」に参加する企業の取引網を分析した調査結果を公表した。2026年10月19日時点で専用ポータルサイトに社名が公表された宣言企業は3,981社で、10月中に4,000社を突破する見込みだ。前回調査(2025年12月1日時点・2,010社)からほぼ倍増した。
宣言企業1社の後ろに、取引先が平均約28社
同社が業績・取引先を把握できた3,700社を頂点として、直接・間接に売上の一部または全部を依存している「商流圏企業」を抽出したところ、国内に延べ10万4,023社あった(前回は5万6,057社)。仮に宣言企業すべてが年商100億円を達成すると、商流圏企業の増収効果は合計13兆6,961億円にのぼると試算している。
業種別では、商流圏企業の社数が最も多いのは製造業で延べ2万9,895社、増収効果は3兆6,520億円。宣言企業も製造業が1,343社(宣言率6.77%)と突出している。都道府県別の宣言率は岡山県7.09%、熊本県6.72%、山形県6.62%の順で、地方圏でも取り組みが広がっている。北海道や九州では増収効果の8割超が地域内の宣言企業からもたらされる一方、関東・近畿では6割程度にとどまる。
100億宣言は、年商10億〜100億円未満の中小企業が「年商100億円」を目指すことを公表する制度で、中小企業成長加速化補助金の申請要件にもなっている。
町工場にとっての意味
自社が宣言しなくても、取引先が宣言企業である可能性は高い。宣言企業は設備投資や生産拡大を前提に動くため、その商流にいる協力工場には、増産・短納期(D)や品質保証体制(Q)の強化を求める声が先に届くはずだ。
まずは主要取引先が宣言しているかをポータルサイトで確認し、相手の成長計画を聞いてみるとよい。どの工程を外に出したいのか、どの量まで増やすのかがわかれば、自社の設備・人員の準備や価格交渉の材料になる。「頂点企業の成長に乗る」ことも、町工場の立派な成長戦略である。