6月上中旬の輸出は前年比+18.7%、それでも赤字
財務省が2026年7月7日に公表した貿易統計速報(令和8年6月上中旬分=6月1〜20日)によると、輸出額は7兆1,385億円で前年同月比18.7%増、輸入額は7兆6,911億円で同21.5%増となった。輸出の伸びは大きいものの、輸入がそれを上回り、貿易収支は5,526億円の赤字だった。
輸入が輸出を上回って伸びる構図
輸出・輸入がそろって二桁で伸びる背景には、円安基調と資源・原材料価格の高止まりがある。金額ベースの伸びには数量の増加だけでなく単価の上昇が大きく効いており、とりわけ輸入額の膨張は、エネルギーや金属など仕入れ側の負担が重くなっていることを映す。なお、6月分の確報値は7月30日に公表される予定で、月末にかけて全体像が固まる。
町工場にとっての意味:コスト(C)
輸入額が輸出を上回って伸びる局面は、素材や部品を海外から調達する町工場にとって、仕入コスト(C)の上昇に直結する。円安は輸出企業には追い風だが、原材料を輸入に頼る中小製造業には逆風となりやすい。仕入れ単価の上昇分をどこまで販売価格へ転嫁できるかが、利益を守れるかどうかの分かれ目になる。数量が伸びていても、単価上昇に価格改定が追いつかなければ手元に残る利益は細っていく。