インタビュー

視力0.2から裸眼で免許更新―「予防眼科」という概念を体現するアイケアラボ・船津麻理子さんに聴いた

千葉県柏市に、「目の整体院」がある。アイケアラボ 柏西口店。運営する船津麻理子さんは、眼精疲労・視力低下・老眼の改善と予防を専門とし、自らも0.2だった視力を1.0近くまで回復させた実体験を持つ。今回、話を聞く機会をいただいた。現代人の目が抱える課題と、それに向き合う一人の専門家の仕事観について、紹介したい。

「全然いけます」

インタビューの冒頭、筆者が「両目とも視力が0.1ない」と打ち明けると、船津さんはこう答えた。

「あ、全然いけます」

少々面食らいながら理由を尋ねると、丁寧に説明してくれた。「多分あの、ちっちゃい頃、例えば幼稚園生とかそういった時に今と同じぐらいの力ではなかったと思うんですよね」。子どもの頃に見えていた人であれば、後天的に落ちた視力を取り戻せる可能性がある、という意味だ。

根拠のある言葉だと感じたのは、船津さん自身が元々視力0.2だったからだ。現在は調子のよい日に1.0近くまで回復し、運転免許の更新も裸眼でクリアしている。「免許更新も無事に裸眼で通りまして」。その一言に、施術への確かな手応えがあった。

視力回復の構造──「脳の誤認」を解くという発想

アイケアラボの施術が面白いのは、視力低下を「目の問題」だけでなく「脳の問題」として捉えている点だ。

「現代人は近くを見ることが多い。そうすると、筋肉を使わなくていいよという風に、脳の方にインプットされてしまうんです」

スマートフォンやパソコンによる近距離作業が続くと、脳は遠くを見るための筋肉への指令を次第に送らなくなる。船津さんはこれを、車椅子生活が長く続いた人が自力で歩けなくなるケースに例えた。「機械を当てて、脳を騙すことで筋肉を使わせてあげる。それが1ステップ目です」。

低周波機器による施術で「導線」をつくり直すことがステップ1。そのうえで、パーソナルジムのような目のトレーニングを重ねることがステップ2。「今この筋肉を使っているよという風に脳にもう一度再インプットさせ、使う導線作りをしていく。その後に、パーソナルジムの要素を掛け合わせて、もう一回学び直す。これをすることで、見えるというところをもう一回作っていく」。

「手術ではないので、日々の少しずつの積み重ねで、だんだん改善していくというところになる」。一時的な改善ではなく、習慣として定着させることを重視している点が、このアプローチの核心だ。

忙しい40代・50代に向けた設計

アイケアラボを訪れる中心層は、40代・50代だという。共通するのは「忙しい」という口癖。

「新しい習慣をなかなか身につけられない方には、自分でやるところを少しセーブする代わりに、これも飲んで一緒に助けてもらってやっていこうねという形で。ちょっとおさぼりしたい方には特にお勧め」

施術と組み合わせて扱うサプリメント「メモリック」は、神経伝達をサポートする生薬系商材で、通常はクリニックや薬局でしか取り扱いができないものだという。「メモリックがお口から入って血流を通って伝達されていく。うちの血流改善の施術との相性がめちゃめちゃいい」。

完璧にトレーニングをこなすことよりも、無理なく続けられる組み合わせを提案する。多忙な働き盛りの層に響く設計には、それなりの現実認識がある。

「後悔しない未来」という言葉の背景

取材を通じて、船津さんが繰り返したフレーズがある。「後悔しない未来」だ。

「今、目って本当に70代になってくると何かしらの病気になっていくと言われている時代で。WHOが本当に2050年にかけて、今のままデジタルデバイスの使い方をしていると、失明が本当に増えるという風に発表しているんです」

40代・50代のうちに手を打たなければ、70代を前に手遅れになる人が増えると船津さんは言う。「是非ご自身でも情報を取ってきていただいて、行動まで移していただけると、後悔しない未来が待ってるんじゃないかなって思う」。

予防医学・予防眼科への関心が高まる時代に、こうした専門家が地域に根ざして活動していることの意味は小さくない。

次のフェーズへ

施術家としての側面に加えて、船津さんには経営者としての視点もある。

現在はフランチャイズという形でアイケアラボを運営しているが、「ここで得た知識やスキルを活かして、自分のビジネスとしてそろそろしていきたい」と話す。「本当は経営の方に回りたい。手放してもちゃんと回っていく仕組みを作りたい」。

情報発信への意欲もある。「趣味の発信ではなくマネタイズしたい。アイケアラボの本部から、CMをお願いされるくらいのアカウントにしたい」。フランチャイズの傘下にありながら、本部を逆に動かすだけの影響力を持ちたいという発想は、経営者としての自立志向をよく表している。

最終的には「ゆくゆくは自然の方に流れたい。グランピングをしたい」と笑う。今積み上げているものは、そのライフスタイルに至るまでの、ちゃんとした道筋だということだろう。

「目は諦めなくていい」

最後に、目が悪くなっても仕方ないと思っている人に向けて、もう一度聞いてみた。すると船津さんはきっぱりと答えてくれた。

「元々見えていた方であれば、取り戻せるところになっております」。

その言葉の背景には、0.2から1.0への自身の軌跡がある。


アイケアラボ 柏西口店
千葉県柏市(JR柏駅西口)

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